近現代史の旅16回目です。日韓併合が単純な日本の朝鮮侵略史として
日本や韓国の教科書に書かれている間違った歴史認識を正したくて、
今日も当時の国際状況と李氏朝鮮の実体を検証したいと思います。
何回も書いてきたように、よちよち歩きの明治政府にとって、欧米列強が
ひたひたと迫ってくるアジアの情勢は恐怖でした。その中でも特に最強国
ロシアの圧力に危機感を募らせていました。
すでにロシアは朝鮮国境にまで領土を広げています。もし朝鮮がロシア
に支配されれば、日本の国土防衛そのものがほとんど不可能になる。
明治政府は朝鮮の独立と近代化の必要を何回も説いても朝鮮は聞く耳を
持たない。
李氏朝鮮はこの時点ではあまりにも情報不足で危機意識がまるでありま
せん。それどころか朝鮮は無力であったにもかかわらず、中華思想に凝り
固まっていて、日本は自分より劣位の蛮族以外のなにものでもないという
優越感で「生意気な 日本」という感情を抱いていました。
この意味の無い無知な態度は21世紀の現在にまで持ち続けて、日本に
事あるごとにインネンをつける様は人間とは成長しないものだとつくづく
呆れ果てます。
内紛ばかり繰り返して国際情勢がまるで理解できない李氏朝鮮を、自国さ
え維持できない清国が支配しているのです。このまま放置すれば間違いな
く朝鮮はロシアのものになります。一刻も早く清国を排除して,朝鮮を
独立させなければ、次は日本がロシアの餌食になります。
だから日本は自衛のために朝鮮を独立させるべく清国と戦い、朝鮮を清国
の千年属国から解放して清国に朝鮮の独立を承認させました。
(下関条約の第一条)
しかし日清戦争で租借した遼東半島をロシア、ドイツ、フランスの三国干渉
の結果、遼東半島を領有放棄させられ、しかも2年後、ロシアがここを租借
するという屈辱の展開を見せつけられて、10年後についに日露戦争がおこり
ます。
つまり日清・日露戦争も朝鮮半島の防衛のために戦いました。朝鮮民族
からすれば「お節介な事をしてくれなくても韓国民は自立でき、欧米の
植民地などになっていなかった」と現在言っていますが、当時の歴史を
全く理解していません。
韓国は地政学的に戦略的に重要だが、日本によって独立出来ても、軍事
的に脆弱だし、まだ政府も確立されていないし、まともな政治も外交も
出来ない。だから力のある国が管理するのが当然だと考えられていました。
日本がロシアに勝利した以上は韓国は日本が管理するのが当然だという
考えが欧米列強の論理でした。つまり欧米は韓国を今だ独立国として認め
ていなかった。
もともと李氏朝鮮は千年属国の意識のまま、徹底して自主独立の意思を
持っていなかった。李朝自身が清国から日本へ、清国からロシアへ、ある
いは他の列強諸国にも擦り寄るという具合に庇護の先を乗り換え続け,
各国の信用を消失していました。
その流れの中で日本公使館が2回も攻撃され日本人多数が殺害されるという
目にあっています。それ故日本は韓国支配ができても李氏朝鮮を信用でき
なかった。だから韓国に外交権を与えず、その権限を日本が任命する統監
である伊藤博文に任されました。
外交権を取り上げると言うことは、韓国を国として認めないことになり
韓国の反発は強まりましたが、しかし李朝は国としての意識が薄く、ただ
ひたすら王権とその一族の利権と延命のためだけに国家を利用する人達に
外交をさせるということは、いつ欧米を半島に引きずり込んで日本を裏切る
かもしれない、だからあまりにも危険すぎるので外交権を取り上げたのです。
ロシアに半島を管理させたくなかったイギリスにとって、同盟国日本の存在
は願ったり叶ったりでした。日韓関係について欧米の歴史家は、日本は国際
関係の規則を実に細かいところまで几帳面に守っていたと言っています。
捏造歴史で育った韓国人は「日本の論理でものを言うな!」と言われそう
なので、金完燮の「親日派のための弁明」の一文を見てください。
「韓国人が朝鮮王朝を慕い、日本の統治を受けず朝鮮王朝が継続したなら
もっと今日の暮らしが良くなっていると考えるのは、当時の朝鮮の実態に
ついてきちんと分かっていないからだ。特に子供と青少年は、きれいな道
ときれいな家、整った身なり、上品な言葉遣いのテレビの歴史ドラマを
観ながら、朝鮮もそれなりに立派な社会で外国の侵略がなかったならば
静かで平和な国家を保てたろうと錯覚する。しかし日本が来る前の朝鮮は
あまりに未開で悲惨だったという事実を知らねばならない」と言っています
李氏朝鮮の実態をもう少し分かっていただくために「北清戦観戦記」の
一文を書き出しました。
「政治は腐敗し、堕落は横行し、十三の長官などは、三年その職に居れば
子孫は三代の後まで寝転んで我が世の春を謳歌出来た。かういふのが実情
だから、富めば役人に奪われるため、人々は働いて富を得ようとする者は
ない。人民は怠け者となる。ただ、その日暮らしの衣食さえ足りればいい。
土地があっても耕さない。漁民も働かない、山林は乱伐にまかせた。国を
あげてその日暮らしである。」
今日の最後に福澤諭吉の「脱亜入欧」を書いてみます。日本人は肝に命じ
るべきです。
日本の不幸は中国と朝鮮半島だ。この二国の人々も日本人と同じく漢字文
化圏に属し、同じ古典を共有しているが、もともと人種的に異なるのか、
教育に差があるのか、日本との精神的隔たりはあまりにも大きい。
情報がこれほど早く行き来する時代にあって、近代文明や国際法について
知りながら、過去に拘り続ける中国・朝鮮の精神は千年前と違わない。
この近代文明のパワーゲームの時代に、教育といえば儒教を言い、しかも
それは表面だけの知識であって、現実面では科学的真理を軽んじる態度ば
かりか、道徳的な退廃をももたらしており、たとえば国際的な紛争の場面
でも「悪いのはお前の方だ」と開き直って恥じることもない。
もはや、この二国が国際的な常識を身につけることを期待してはならない。
「東アジア共同体」の一員としてその繁栄に与ってくれるなどという幻想
は捨てるべきである。日本は、大陸や半島との関係を絶ち、先進国と共に
進まなければならない。ただ隣国だからという理由だけで特別な感情を
持って接してはならない。
この二国に対しても、国際的な常識に従い、国際法に則って接すればよい。
悪友の悪事を見逃す者は、共に悪名を逃れ得ない。私は気持ちにおいては
「東アジア」の悪友と絶交するものである。
(明治18年(1885年)3月16日)
日本の不幸は中国と朝鮮半島だ。国際的な紛争の場面でも「悪いのはお前
の方だ」と開き直って恥じることもないという福沢諭吉の120年前の言葉
は今も同じです。
日本は現在毎日のように中国や韓国の国際常識が通用しないインネンや
恫喝に苛立っています。日本は福沢諭吉の「脱亜(中国・韓国)入欧」を
日本の国是として生きていきたいものです。
(この続きは次回にて)
