エジプトでの政権打倒がきっかけに、中東・北アフリカ諸国で民主化
要求の反政府デモが相次いでいます。
リビアでは反政府デモでの死者はベンガジだけで250人に達したと報じ
ています。そして信じられないことに弾圧の犠牲者の葬儀に集まった
群衆に機関銃の一斉射撃を行い負傷者は1000人近くに上がったと時事
通信は伝えています。
葬儀に集まった人たちに銃撃を加えるなど、リビアには神がいないので
すか?イスラム教には慈悲の心がないのですか?
中東各地でデモが相次ぎ大混乱に陥っている最中、パキスタンのザル
ダリ大統領が21日から日本訪問をNHKニュースで報じていました。
インタビューによれば訪問の目的は「日本国に支援」を求めることだ
そうです。日本は国際貢献という美名のもとに小切手外交をいい加減
止めるべきです。
日本はすでに毎年480億円の円借款と約60億円の無償資金協力を供与
しています。パキスタンにとってアメリカに次いで2位の援助を日本から
受けています。これ以上もっとよこせと言うのですか、
私はザルダリ大統領を信用していません。2010年8月のパキスタン洪水
で1600人が死亡し、200万人が家族を失い、2千万人が被災し、その上
コレラまで発生している状況下のなか、この大統領は平気で英仏へ外遊
しています。
本来ならば、救援活動と被災地の立て直しに全力を挙げる場面で気楽に
外遊をする大統領の図太さに呆れます。
パキスタンへの支援は、多くが権力者への汚職に消えることで有名です。
だからパキスタン大洪水に対して国連は各国に約500億円の緊急支援
を要請しましたが、国際社会の反応は鈍かったです。
しかしお人好しの日本だけがパキスタンに緊急資金協力を素早く表明し
ました。今回のザルダリ大統領の訪問もこのような甘い日本に目をつけ
た支援要請だと思われます。
15~16年前、パキスタンに訪問したことがあります(詳しいことは
ブログのトップページのカテゴリー欄から「パキスタン出張記」を見て
ください)
パキスタンを訪問して驚いたことは公的な場所の玄関だけでなしに
ホテルやおみやげ店の前にまで軽機関銃を抱えた兵士が立っています。
このような危険な国に日本政府は「自衛隊の派遣を検討している」と
いう記事を見て丸腰の自衛隊員がきのどくに思いました。
このような記事を目にするたびに、憲法を盾に専守防衛という全く意味
のない「観念的平和論」に毒された政治家を早く排除しなければと、
焦るばかりです。
