今日は前回からの続きです。
中国最後の王朝である満州族の清朝は1911年に滅び1912年に中華民国
が成立します。
そして中国は再び内戦が勃発、毛沢東率いる共産党軍は、蒋介石が率いる
国民党軍を破り、蒋介石は台湾に逃げ、共産党が指導する中華人民共和国が
1949年に成立します。
つまり私が言いたいのは中国という国が出来てまだわずか61年しか経って
いないということです。すなわち我々が知っている中国はたった61年の歴史
しか無い国だということです。
我々は何気なく中国あるいは中国人という言葉を使うが、実は二十世紀になる
まで、中国大陸には中国という国家もなかったし、そこに住んでいる人たちも
自分たちは中国人だという概念も、意識もありませんでした。
数千年もの間、あの広大な大陸に存在していたのは、国家や民族を全く意識しない
ただの「個人」が生息していたのです。
すなわち彼らのメンタリティーの中には、国家とか民族というものは存在しない、
ただ皇帝という支配者だけが存在していたのです。だから同じコミュニティーに
属さない人間は全て敵であり、油断すればいつ殺されるかもわからない。
つまり他人は全て敵であるという相互不信社会の中で中国人は二千年近くも
生きてきたのです。
だから中国人にとって、生きていくためには嘘をつく、騙す、裏切るのも
正当な行為なのです.彼らの辞書には「信頼関係」という単語は存在しない。
中国人の人間関係の基本は常に戦いであり、緊張の連続なのです。
故に中国人と契約を結んでも守らせるのは非常に難しいのは当たり前の事で、
何故なら中国では口にした言葉とその人の本心や実際の行動が必ずしも一致
する必要が無いからです。
中国人と日本人の哲学は180度違います.この哲学の相違こそ、彼らの行動
の謎を解く鍵なのです.欲望達成のためなら手段を選ばない中国人は、相手
の弱点を発見すれば、容赦なくそこに攻撃をかけてきます。
私がこのような中国人像を語ると必ず「中国人だからといって100人が100人
野蛮な詐欺師なわけじゃないでしょう、日本人だって100人が100人真面目な
わけでもない、なんでもかんでもひとくくりにしてはよくないとおもいます」
という反論がきます。
私は中国人を単に罵るためにこんなことを書いているのではありません。
私が前回と今回にわたって歴史を踏まえて中国人を解説しているポイントは
日本人が永遠不滅に持っている善悪と中国人が生きていくために身につけた
善悪とは根底から違ってしまったということを言いたいのです。
つまりほとんどの民衆は二千年間、いつも飢餓の線上でもがき、死生の縁で
さまよってきました、 中国人は命を保つためには、互いに欺き、騙し合い、
生きていく為には、いかなる悪徳非道なこともやった。
だから「騙すより騙されたほうが悪い」という哲学がうまれたのです。
日本人の善悪判断から見れば中国人は全員詐欺師ということになります。
いわゆる中国人の善悪と日本人の善悪は絶対に一致しないということを歴史を
踏まえて解説しているのです。
例えばライオンの家族を想像してください、ライオンは生きていくためには
インパラやゼブラを襲います。しかも逃げ足の遅い子供に目をつけます。
ライオンから見れば生きていくために家族を養うためには当たり前の善の
行為ですが、インパラやゼブラから見ればライオンの行為は危険な悪の行為
です。つまり視点が変われば善と悪が逆転します。
しかしこのライオン一家はお腹がいっぱいの時はむやみに狩りをして無益な
殺生はしません。なぜなら未来の餌まで考えているからです。
だが二千年間飢餓の線上で生きてきた中国人は、遺伝子の本体であるDNAに
明日のことを考える余裕が消えてしまったのです。
中国人は 数千年にわたり権力者の圧政による殺害と大飢饉による餓死者の
狭間で生きてきたのです。だから明日が信じられなくなってしまったのです。
日本も飢饉がありましたが 中国の大飢饉とは比較になりません。特に毛沢東
政権下での大飢饉は中国のほぼ全土を襲い,2千万人~5千万人という途方も
無い餓死者を出ました。魯迅の「狂人日記」には妹を食べてしまった話が
載っています。
そのうえ毛沢東は権力を磐石にするために「文化大革命」を始めました。
彼は、政府を批判してもかまわないという百家争鳴運動を展開した後に
誘いに乗った知識人たちが本心を隠す事なく吐き,語った後に皆殺しに
あいました。
そして国民を支配するために「密告」を奨励しました.結果いつ,どこで、
誰に裏切られるかわからない、だからお互いに嘘で騙し合い,日夜不安と
恐怖におののいて暮らしてきたのです。
作家の柏楊氏は「中国人は,伝統教育で子供に,他人に対して誠実にしては
ならぬ,嘘をつくべきだ,猜疑心を持たねばならぬ、いかなる人も信用しては
ならぬ、と教育している」と嘆いています。
文化が発達している欧米や日本では善悪が同じです。つまり安全に生きていく
ために、守らなければならないルールとマナーを作ったからです。
しかし中国は国際社会に於いて非難されないために付け焼刃的にルールを設定
しました。しかし現実には未だ権力者がルールを無視しています。権力者が
全てを握るアウトローの世界なのです。
日本人の最大の弱点は正義と悪を見る視点が常に同じだということです。
そのために、自分たちと全く異なる価値基準,行動原理の社会があるのだ
ということが想像できないのです。中国人が自分たちと同じような人間で
あると思ってしまうのです。
だから思考が180度違う,善と悪が逆転している民族との「友好」など絶対に
ありえないということがわかっていただけたと思います。
(今日も長くなりそうなので この続きは次回にさせていただきます。)
