国のトップに誰が成ったかによって、国の命運が決まります。日本国は
最低の首相を持ってしまったようです。
私の持論ですが首相になる人はビジネスマンが相応しいような気がします。
日本のシステムではビジネス出身者が総理大臣になる機会は皆無ですが、
せめて外交官だけでもビジネス出身者がなればといつも思っています。
なぜビジネスマンが首相や外交官になるべきかといいますと、ビジネスマン
は公的思考と私的思考の区別が自然に出来るからです。もちろんビジネス
マンでなくても公的と私的の区別が出来る人は多くいます。
ビジネスマンにおいて公的思考とは利益の追求です。利益が善と考え不利益
を悪と考えます。ところが思考が一つしか出来ない人は私的思考の道徳観に
思考が邪魔をされて利益を逃がしてしまいます。
つまり私的社会における善と公的社会における善とは時々逆転します。
リーダーになる人は必要に応じて悪を用いたり、用いなかったりする方法を
学ばなければいけません。
首相の善とは当然国益のことです。つまり国益のためなら私的な道徳観は
時折頭から追い出さなければいけません。国益のためなら嘘も許されると
いう事です。しかし鳩山首相の嘘はほとんど自分を守るための嘘であり
言い訳に過ぎない幼稚な嘘です。
中国のように何もかも嘘で固めてしまえば一番大切な信用も無くしてしまい
ますが、国益のために時たま嘘をつくのは当然の行為なのです。
今日の本題に入ります。日米核持込密約問題で日本国の嘘を岡田外相の下命
により有識者委員会を立ち上げて核密約を暴き当時の政府が核持ち込みを
黙認したことを追求し始めています。
核密約だけでなしに沖縄の祖国復帰の見返りに、本来米国が支払うべき土地
の復元費用を、日本が肩代わりしたのではないかとされる件も精査して、
いわゆる「密約」に関連する過去の事実関係を岡田外相はすべて明らかに
するつもりです。
しかしいまさら40年前のことをわざわざ有識者を集めて検証する必要が
あるのでしょうか?
当時敗戦国の日本にとって核持ち込みをめぐる日米の「密約」はなぜ必要
だったのか、日本国民になぜ嘘をつかなければいけなかったのか、検証する
までもなくこの嘘は国益のためには許されて当然の嘘なのです。
当時は東西冷戦のさなか、被爆国として核兵器への拒否感が強い国民感情
と米国の核戦略を考量して、「密約」を結ばざるをえなかった。
優先されるべきことはまず沖縄返還です。ニクソンが安保延長と引き換えに
沖縄返還を約束してくれたが、取引条件として非核三原則の拡大解釈や核
兵器持ち込みに関して、アメリカの言い分を飲まざるをえなかった。
もし密約をせずにオープンの交渉をしていれば沖縄は日本に帰ってこなかった
可能性もあります。当時沖縄は日本復帰を全面的に賛成している人たち
ばかりでなく、日本と切り離して独立することを画策している左翼の人たち
に心を寄せる人たちもかなり多くいました。
オープンにしていれば、左翼の人たちを勢いづかせ、返還交渉は暗礁に乗り
上げていたと思われます。
つまり言いたいことは佐藤栄作首相は国益のために正しい嘘をついたのです。
米国は情報公開法でこれらの外交文章をすべて公開しているにもかかわらず、
この正しい嘘をいまさら調査チームを立ち上げて事実関係を明らかにする
必要がどこにあるのですか?
岡田外相は日本政府が今まで密約について否定し続け、情報公開もしていない
ことが許せないのですか?
お勉強のよく出来る秀才たちの頭には「嘘も方便」という柔軟な思考が出来
ません。善も悪も常にひとつで、状況によっては嘘という悪も善に姿を変える
ことを知りません。
お勉強の出来る秀才たちの答えは常に一つなのです、受験勉強には適して
いますが、世の中はもっと複雑で状況によっては正しい答えは間違った答え
になるケースが多々あります。
岡田外相は常識的な正義感で過去の日本政府を糾弾しても日本の国益の観点
から見てまったく無意味です。
岡田外相のホームページを開きますと最初に大文字で「直球、健在」と載って
います。外交官に必要な業は変化球です。答えを一つしか持っていない秀才は
結局直球しか投げられないのです。
ひたすら直球を投げることが善だと思っている単細胞が日本の外交官なのです。
民主党には変化球専門の永田町の不動産屋小沢一郎という大悪人もいます。
ア~出るはため息ばかりです。
