風雲急を告げる2010年、脳内陳腐化した鳩山首相と極悪犯罪人小沢に
よってまさに日本が壊れようとしています。
昨年テレビで「坂の上の雲」を感動しながら見ていました。その中の
「まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている」というナレーション
が私の耳の奥に留まって反復を繰り返しています。
日本は日清・日露戦争という祖国防衛戦争によって世界デビユーを果たし
ました。特に日露戦争は日本の命運がかかっていました。(テレビでは日清
戦争部分だけで日露戦争はまだやっていません。)
当時近代国家の建設を急ぐ日本では、朝鮮を1000年属国としていた中国
との日清戦争に勝利し、朝鮮半島への影響力を排除したものの、ロシア、
フランス、ドイツからの三国干渉によって、遼東半島は清に返還せざるを
えなかった。
ところがロシアは清と密約を結び、日本が手放した遼東半島の旅順・大連
を租借し、旅順に艦隊を配置して満州への進出を推し進めました。
当初、日本は外交努力で衝突を避けようとしましたが、ロシアは強大な
軍事力を背景にやりたい放題。
1900年にロシアは清で発生した義和団事変の混乱収集を名目に満州へ
侵攻し、全土を占領下に置き、満州の植民地化を既定事実化しました。
日本はイギリスとアメリカの協力を得て、ロシアに撤兵を約束させたが、
ロシアは撤退を行わず逆に駐留軍の増強を図りました。
危機感を募らせたイギリスは日本との同盟にふみきりました。当時のイギ
リスは大航海時代を経て、世界屈指の海洋国家として成長、西欧列強の
ひとつとして世界に植民地を拡大し超大国として栄え、大英帝国と呼ばれて
いました。この誇り高いイギリスが栄光ある孤立をすて、極東の後れた
小国と同盟を結ぶなどまさに稀有の出来事でした。
日英同盟を積極的に主張し日英同盟に調印したのは小村寿太郎です。この
卓越した外交手腕はまさに日本が開化期を迎えようとしているときに相応しい
人物でした。
彼は小柄で頭が大きく、貧相な髭を生やした容貌とすばやい行動力から
「ねずみ公使」といわれていました。日清戦争前、各国が集まる宴席で
中国の李鴻章と対面した際、李に「あなたはこの宴席で一番小さい、
日本人は皆あなたと同じように小さいのですか?」と揶揄されたのに
対して小村寿太郎は「残念ながら日本人は皆小さい、もちろん閣下の様に
大きい者もおります。しかしわが国ではそのような者を『ウドの大木』
などと言い、大事を託さぬ事になっています。と切り替えしました。
毎年中国を訪問して胡錦濤に頭をなぜてもらって臣下の礼をとる小沢に
小村寿太郎のエピソードを聞かせてやりたい。
話はまたあさってにそれました。日露戦争にもどします。
日露交渉において日本側は朝鮮半島を日本、満州をロシアの支配下に置く
という妥協案をロシア側に提案しました。しかし日本戦力の10倍を保持
している強大なロシアが日本との戦争を恐れる理由は何もない。
小国日本をバカにしたロシアは返答として、朝鮮半島の北緯39度北を
中立地帯として、軍事目的での利用を禁ずるという提案をおこなった。
この提案では朝鮮が事実上の支配下になり、日本も危機的な状況に
なりかねないと判断して外務大臣の小村寿太郎はついにロシアに、国交
断絶を言い渡しました。
ロシアは小国日本がまさか戦争を決断するなど夢にも思っていなかった。
しかし日本は戦争を回避しても滅亡、戦争しても滅亡なら、人事を尽くして
天命を待つという積極策にでました。
このあたりが、現在の平和ボケの日本人と開化期を迎えた明治時代の
リーダーとの違いです。
御前会議で開戦が決定しましたが、ロシアを恐れていた伊藤博文は最後まで
戦争に反対しました。もちろん日露開戦に賛成した閣僚は平和主義者の伊藤
博文のように負けを確信していたわけではありません。ロシアと戦争が
起こった場合を想定して事前に準備をしていました。
その一貫が日英同盟です。この同盟により第三国がロシアに味方して参戦
した場合には、英国との応援を得られるようにしました。これでロシアは
三国干渉のときのように、フランスやドイツに援軍を求めることが出来なく
なりました。
このときの日本の状況と現在の日本の状況が似ていると思いませんか?
ロシアを中国に置き換えてみれば、よくわかります。
そのころの国際社会は、アジア、アフリカの大部分の国が欧米列強の支配下
に置かれていました。そうした中で圧倒的な軍事力を持った世界最強のロシア
が満州を占拠し、さらに朝鮮半島にもその勢力を伸ばしてきたのです。
ロシアの南下を阻止しなければ次は日本が占拠されてしまいます。
現在はまさに中国がこの当時のロシアのように強大な軍事力でミャンマー
を筆頭にアジア各国をその支配下に置こうとしています。
アジア各国の首脳は中国の南下を恐れています。シンガポールのリー・
クワンユー氏は米国を急遽訪問、米国の太平洋離れを必死で引きとめよう
としています。親中派といわれているオーストラリアのラッド首相ですら、
日米同盟の脆弱化に懸念を表明しました。インドネシアのスダルソノ国防相
も「日米同盟はアジア太平洋の公共財である」とまで表明しました。
アジア各国のリーダーたちは日本のスポンジオツムの首相の出現に、
あきれ果て、不安をだいています。米国去れば邪悪で野蛮な中国が来る、
この歴然たる事実にアジア諸国は打ち震えています。
しかるにわが国の脳内陳腐化首相はこのアジア平和の要である日米同盟を
中国の意向にそって破壊しようとしています。なんという愚か。なんという
裏切り、わが日本国はすでに外から内から侵略されています。
もう一度われわれ日本人は世界中が負けると予想したあの日露戦争に
敢然と立ち向かった日本の近代史を支えた偉人たちを思い出しましょう。
私の耳の奥で去年のテレビで見た坂の上の雲「まことに小さな国が、
開化期をむかえようとしている」というナレーションいまだせつなく
うずいています。
