今回の総選挙で民主党が圧勝した結果をみて、我々まともな神経を
持った保守側は茫然自失、不安な毎日を送られていることとお察し
いたします。
しかし物は考えようです。いままで、世界のメディアに取り上げられ
る事が少なかった日本国が今回の民主党の勝利で、世界中が
日本を注視しだしました。
特にアメリカは予想されていたこととはいえ少し慌てています。
今までアメリカの指示通り動いてくれる自民党が支配している間は、
日本を軽視して、安心して中国にだけ神経を使っていれば事が
すみました。
ところが親米路線と一線を画そうとする民主党の政治スタンスを見て、
日本を無視する事ができなくなってきました。
アメリカは中国と日本が米国債を買ってくれることで国を維持してき
ました。日本は今までほって置いても米国債を購入してくれました。
だから中国にだけ顔をたて、接近していい気分にさせ、米国債を
売却させず、今後も購入させる戦略をとってきました。
日本はアメリカにどんな酷い仕打ちを受けても怒りもせずに、米国債
を買い続けてきました。結果、政府、企業、個人も含めて約300兆円
もの米国債を売りもせず貯め続けています。
アメリカの貿易赤字が無限に膨れ上がる状況を見て、10年近くに
渡って多くの世界のエコノミストは警告を発してきました。
99年に米経常赤字が初めてGDPの3%に達した時、持続不可能な
ほど巨額だと、世界中のエコノミストが騒ぎはじめました。
その4年前95年にレーガン時代の財政委員会のメンバーであった、
H・フィギー・Jrは、「アメリカは95年に存在を終えてしまう。
この年 否応も無く合衆国は破産の淵に追い込まれる。かくて
ドルは紙くずとなる」という本を出版しています。
しかし06年に8000億ドル(GDPの6%)を超えても市場は
暴落せず、アメリカは繁栄し続けました。何故か、それは日本、中国、
アジア、石油輸出国、などが手持ちのドルをアメリカ市場で国債、
社債、株式、企業買収などに運用して、ドルを還流させたからです。
ところが米国債最大の買い手である日本が、米国と距離を置く民主党
になり、米国債購入を控えれば、米国債価格は下落し、当然ドル安に
進みます。
そうなれば各国の投資家たちは、ドルに不安を感じて投資先を移す
可能性が出てきました。市場も敏感に反応して、円高傾向が強まって
きました。
大手の輸出企業の資金をバックに生きてきた自民党なら、アメリカは
日本を自在に操る事ができ安心していました。しかし経済が無知な
民主党の日本なら、今後日本を自由に操る事が出来にくくなって
きます。
すなわちアメリカの繁栄が日本の繁栄、アメリカの崩壊が日本の崩壊
という方程式が効かなくなります。
そのうえ民主党の資金源が大韓民国民団で、外国人参政権の獲得を
目的に民主党を支援しています。それと中国資金です。
もちろん自民党の内部にも中国資金や朝鮮総連のパチンコ資金に塗れ
ている一部の人たちはいましたが、大勢的にはアメリカ中心でした。
過去アメリカは逆らう政治家に対して、ロッキード、リクルート事件
などの大疑獄事件の情報をマスコミに流して、日本の政治家を恐怖の
どん底に落としいれ、自在に操ってきました。
現在民主党内部にはアメリカと繋がっている議員が皆無のような気が
します。10年以上前のアメリカの走狗であった小沢一郎ならアメリカ
も安心しただろうが、現在の小沢氏は日本の自由を危機的状況に
陥れる共産主義の闇勢力に取り込まれています。
自民党が崩壊するなど絶対ないと高をくくってきたアメリカCIAは、
小沢の動向など無視してきました。ところが民主党が政権を取りそう
だとのマスコミの報道が流れると、ヒラリー国務長官は慌てて日本に
やってきて、野党党首の小沢に会いに来ました。
日本ではオバマ政権のヒラリー国務長官の最初の訪問先が日本で
あることに気分を良くしていましたが、本当の目的は麻生首相では
なく以前アメリカの走狗であった小沢の腹を探るためにやってきた
のです。
国務長官の随行員の中にCIAのベテランが混じっていた事は間違い
ありませんが、小沢一郎氏の本心を読みきったとは思えません。
小沢氏は怨念の人です。アメリカが常に手のひらを反してきたことを
若いときから側で見てきました。特に自分の恩人である田中角栄が
アメリカの謀略であるロッキード事件で失脚した事や、小沢氏を総理
にするために蓄財してきた金丸氏を脱税容疑で拘置所送りにしたこと
でアメリカを全く信用していません。
CIAも北朝鮮資金で小沢氏を総理にして日本を支配するなど、見逃す
筈もありません。
日本を軽視してきたアメリカは日本のアメリカ離れに恐怖を感じ始めて
います。アメリカという国は日本の金と技術力なくして今や存立が
不可能なのです。多くの生産技術を日本の機械工業に依存しています。
その上アメリカに進出した日本企業はアメリカの雇用の10%近くも
貢献しています。
そして世界の途上国に進出した日本企業は、途上国を潤し、途上国
が自国で消費できないマネーをアメリカに投資してきました。
EU諸国も同じです。中国も韓国も日本の資材、部品、工作機械など
の資本財が無ければ何も作れません。
決して大げさではありません。アメリカが赤字でも潰れなかった理由
の第一は日本が親米だったからです。その日本が親米路線と一線
を画そうとする民主党が政権を取ったのです。
ドルが震えだしました。ここに至ってアメリカが生きていくためには
日本という国が絶対必要だということに気がついてくれたでしょうか?
多くのアメリカの政治家はいまだ日本という国が見えていません。
日本の実力を知りません。日本の政治家だって知らないのだから
アメリカの政治家が知る筈もありません。
アメリカを日本に振り向かせる意味で一時的に民主党が天下を取る
ことはいいことかも知れません。
軍事力を抜きにして、経済、文明、文化において日本は多分
世界最強ではないかと私は常々思っています。
