地球に住んでいる人たちには、ルールと常識とエチケットが当然存在
します。先進諸国ではその国の元々の習慣は別にして、だいたい同じ
です。
日本の政治家もエコノミストも学者も人間の常識を基準にして各国の
政治、経済、人間性を判断します。政治家は外交に、エコノミストは
経済の分析と予測に、学者は過去の歴史を踏まえてその国の未来を
語ります。
しかしただ一国だけが地球人の常識が通用しない国があります。それは
中国です。日本の政治家、エコノミスト、学者達が地球人の持っている
常識を下地にして中国を判断するからことごとく間違えるのです。
今日は何故このような書き出しで始まったかといいますと、昨日16日
の産経新聞に、二階俊博経済産業相の温室ガス削減15%の談話を
読んでいつもながらこの人の親中ぶりにあきれて苦言を呈したくなり
ました。
「先日の日中経済対話で、中国は日本に高い目標を求めたが、それは
中国も相当の覚悟をしているからだと私は受け止めている」
中国が温室ガス削減に相当の覚悟をしていると?二階氏が本当にその
ように思っているのですか?もし本当にそのように思っているなら
この大臣のレベルの低さには、救いようがありません。
二階氏の過去の中国に対する発言の数々は、売国奴の極みだと常々
思っています。
ガス田開発問題では、当時の麻生外務大臣が中国による開発強行に
断固対応する姿勢を示すと、この親中派の二階氏は「日本の対応に
こそ問題がある」、とまるで中国政治家の代弁者のような発言をして
います。
また訪中時に中国大使に対し、「日本は、中国から文化を教わり、その
延長線上に今日の日本の繁栄がある。そのなかから、たまたま新幹線の
技術を開発した。この技術が中国の発展にお役にたつならば、どうぞ
お使いください。積極的に協力します」と発言して、中国に頭を撫ぜて
もらっています。
そこで今日は人間の常識では全く判断が出来ない中国人の異質ぶりを
書いてみます。
中国人と20数年以上付き合って痛切に感じた事は、彼らが自分達は
他国より優れた文明人だと思っていることです。実際は180度違い
ます。彼らは「物質文明の面では欧米に遅れてしまったが、精神文明
の面では欧米よりもはるかに優越している」と信じています。
ところが私のように中国で経済活動を経験し直接中国人と接して
みると、非衛生的で薄汚く文化のかけらも無い彼らをみていると、
はたして中国にまともな文化があるのだろうか?と思ってしまいます。
中国人と接触した外国人の誰もが失望と同時に軽蔑へと転換して
いきます。
しかし日本の政治家や大企業の人たちはネクタイを結んだ高級と称する
中国人しか接触せず、従来のイメージのまま、中国人が主張する「日本
文化は中国文化の亜流のまた亜流であり、今日の繁栄は、中国文化の
お陰である」と信じています。
中国人の「野蛮」ぶりを書く前に100年以上前に西洋人が日本にやって
来て、日本人を絶賛していることを述べてみます。
たとえばフランシスコ・ザビエルは「日本人はとても気品があって、
驚くほど理性的、慎み深く、また才能があり、知識が旺盛で、道理に
従い、その他さまざまな優れた素質をもっている。また大部分の人は
読み書きができる」と驚いています。
その他多くの西洋人が日本を訪れ、日本人の親切さや礼儀正しさ、
道徳心などに驚嘆しています。有名なイギリスの女性旅行家イザベラ・
バードなどは本国のイギリス国民に比較しても劣らないと絶賛して
います。
その反対に中国を訪れた西洋人のほとんどは、「アジヤの野蛮人」
「半文明中国」と中国人を軽蔑しています。
しかし悲しいかな、日本の政治家や大企業の幹部たちは2千年前に
書かれた漢文の影響で中国文明というきらびやかな文化に対する憧憬
と神秘で目が曇っています。
そして日本人は過去数千年の栄光の歴史や、孔子、老子などの偉大な
思想を生み出した中国文化に対する深い思いが、複雑に絡みあって
今日のありのままの中国を見誤っています。
日本人の中国人理解なるものの基本は、2千年以上前に書かれた漢文
を読むことによって築き上げられてきました。
しかし中国は常に異民族によって支配されてきた国なのです。当然
異民族ですから言語が全く違います。ということは中国には古代から
共通中国語というのは、一度も存在しませんでした。
故にほとんどの中国人にとって漢文は理解不可能なのです。100年前
日本に留学した魯迅が言っています。
魯迅は中国には自分達が「話している言葉」を書き表す手段が無かった」
とも言っています。
近代になって魯迅や日本に留学した中国人によって中国語がやっと
完成したのです。ということは日本人が多大な影響を受けた2千年前の
論語や漢詩などは中国人には全く影響を与えなかったといえます。
ところが多くの日本人は漢文に書かれていることと現代中国人を一体化
してしまったのです。
このあたりの詳しい事は以前ブログで何回も解説していますので今日は
深入りせず、経済の面から信じられない非常識を一点だけ書いて見ます。
知り合いの会社社長が17年ほど前、会社設立のため中国の国有銀行に
資本金を振り込みました。普通は会社設立のときは見せ金として銀行に
資本金を積みますが決められた期間が過ぎれば当然引き出して使えます。
世界の常識です。
ところがこのカネを引き出す事が出来なかった。銀行の言い分は
「企業が中国での事業をたたんで撤退する時に全額引き出す事がでる」
と強弁しました。社長はこのような法律は中国の法律にもありませんと
主張しましたが、引き出す事は出来ませんでした。
怖くなった社長は直ぐに会社をたたむ準備をしましたが、中国の法律
では董事会(役員会)の全員一致と申請した役所の承認がいります。
しかし申請した役所から撤退の承認を得ることが出来ませんでした。
「設立期間が短すぎる、一年を過ぎるまでは撤退できません」と
言はれましたが、資本金を引き出さずに会社を運営することは出来
ません。
中国の法律では法人設立申請から活動できるまで2ヶ月の期間が
必要です。この法律のために合弁相手とは実際の仕事は何もしていま
せん。これが逆に被害を資本金だけで済ますことが出来ました。
もし資本金に未練を持って一年間会社運営をしていれば、被害は
もっと膨れたとおもわれます。社長は銀行も役人も合弁相手も詐欺集団
だと、早く気づいたお陰で被害は資本金だけで済みました。
中小企業といえ投資した金額は3千万円という大金です。
人質に取られた資本金3千万は一年後になっても帰ってきませんでした。
銀行の言い分は、合弁違約金として払ったと言うことです。
まさに仕組まれた詐欺です。
当時の中国で中小企業の合弁企業の100%近くが失敗していました。
マスコミはほとんど報道しませんでした。
いずれにしても国際社会のルール無視、野蛮人、詐欺集団の中国を
文化大国と崇めているレベルの低い二階俊博大臣のような人は早く
日本のために引退してください。
