昨日NHKのクローズアップ現代「失速する中国経済」を見ました。
内容は、「安価な製品を大量に輸出し、世界の工場にのし上がった中国。
その成長モデルが、北京五輪以降、行き詰まりを見せている。
企業倒産は今年既に6万件あまりに。職を失った出稼ぎ農民たちが
大量に帰郷する現象も起きている。不況にあえぐ広東省の現場から、
行方をうらなう」
内容があまりにも表面的で切迫感が感じられませんでした。
この映像では現在中国でいま何が起こっているのか、その深刻な状況が
まるで伝わってきません。
取材の中心になった広東省では7日、約2000人の民衆が警察庁に
押しかけて警察車両に火を放ちました。腐敗した地方政府や横暴な警察
に対する不満に加え、失業の社会不安が暴発したのです。
中国の取材はいろいろと制約があることは重々承知していますが、
中国国民の本当の状況と苦しみをもっとクローズアップすべきです。
テレビでは温家宝首相が輸出の止まってしまった家電企業を救うために
1割強の値引きを政府が負担して農村に売るという政策を写していま
したが、これは世界に内需拡大を約束した中国の明らかな宣伝です。
動物以下の生活を強いられている農村の人たちが電化製品など買える
はずがありません。画面ではテレビを買った農民を写していましたが
ヤラセのような気がします。
それとクローズアップ現代の解説者が富士通総研主席研究員の
柯隆氏です。
日本の大学や研究所にはこのような中国人がいやというほど生息して
います。不思議で仕方ありません。
彼らは明らかに中国政府とつながっています。以前 柯隆氏の論文を
読みました、記憶は薄れていますが、この論文には「中国経済の発展が
脅威になるということを理由にODAを削減とするならば、日中関係の
今後に大きなマイナスをもたらすことになる」と明らかに中国政府の
意向にそって書いています。
富士通総研には彼以外にもあと二人の中国人がおります。このような
会社に中国進出のコンサルティングを任した会社は悲劇です。
日本のテレビは北京や上海の金持ち人種が大挙して日本に押しかけ、
高価なブランド品を買いあさっている姿ばかり写しています。
これでは何も知らない日本人は勘違いしてしまいます。
特に北京詣でにいそしむ日本の政治家先生たちには中国が全く見えて
いません。
中国が誇る大河 黄河に土砂が堆積し、川底がどんどん高くなって
水が流れてきません。揚子江は世界最大のドブ川になってしまいました。
中国文明の代名詞である黄河は既に死んでしまいました。
「黄河を治めるものは中国を治める」という中国の格言がありますが
現在の中国政府は中国を治める資格は既にありません。
農民達から土地を強奪し続ける地方政府、反抗する農民に容赦なく
銃口をむける公安警察、
大気汚染で星ひとつ見えない夜空を眺めながら、農民たちは、
いったい何を思うのか、その悲しみを想像しただけで胸が締め付け
られます。
政府は税金を軍備拡張に使うだけで国民の苦しみや悲しみを無視し、
国土の荒廃にも全く手をつけていません。
中央の指導者は,なにをどうしたらいいやら、まるでわかっていません。
なにしろ50年前に作られた体制より今日まで 誰も近代の国家運営の
勉強をしてこなかった。
50年間中身は皇帝システムのままきてしまったのです。中国共産党の
本質は、国民国家の仮面をかぶった皇帝システムだったのです。
秦の始皇帝以来の中国支配者の精神構造は何も変わっていません。
つまり共産党は秦の始皇帝の後継者だったのです。
華やかな北京五輪の閉幕のベルが鳴り幕がゆっくりと下りてきました。
劇場の左右のドアが一斉に開きました。早く出ないと、後ろからの
人に押しつぶされて圧死してしまいす。
