今日は「プロパガンダ」について考察してみます。プロパガンダを
辞書で引きますと、特定の思想・教義などを一方的に強調する宣伝と
和訳されています。
世界中の国でプロパガンダを用いない国はありません。
特にアメリカは優秀な広告代理店を使います。
このプロパガンダは戦争を仕掛けるときの大義名分を形創ります。
戦争プロパガンダには、敵がまず先に攻撃を仕掛けてきたということ
になれば、国民に参戦の必要性を説得するのは簡単です。
アメリカは太平洋戦争開戦を真珠湾奇襲攻撃という形を作り「報復」
という体裁で国民の怒りを利用しました。
アメリカの最後通牒に対する日本国の返答を握りつぶしました。
つまり、情報を握りつぶすことで日本が先に攻撃してきたことに
したのです。
このやり方でブッシュ大統領は、世界貿易センター・ビルへの攻撃
は第二の真珠湾攻撃だと位置づけました。
その一ヶ月後直ぐにアフガニスタンは空爆されました。このときの
大儀名分は「国際的なテロの危機を防ぐための防衛戦」として位置
づけられました。このプロパガンダによってイギリスを始め多くの
国がこの戦争に賛同しました。
広告代理店は最初「無限の正義作戦」その後は「不朽の自由作戦」と
だれも反対できないようなスローガンを創り国民を鼓舞しました。
コマーシャルで鍛えた広告代理店の見事なまでのキャッチコピーです
その後 広告代理店は「悪の枢軸」というネーミングを考えて
ブッシュに発言させました。その流れで2003年3月にはイラク戦争
が始まりました。
アフガニスタンの空爆時にアメリカ世論と世界の賛同を得るために
広告代理店は、メディアを使ってタリバンによる暴力行為を大々的に
宣伝しました。
そしてブッシュ大統領の演説で「十字軍」という言葉をつかい、
最後に「神よアメリカを守りたまえ」と演説させました。優秀な
広告代理店は「聖戦」という言葉は国民を盲目的に動かす力がある
ことを熟知しています。
イラク戦争では「ビンラディンは悪魔のようなやつだ」「我々は自由
と平和を守るために戦う」という正義を代理店は作り上げました。
上記の文章は なにもアメリカの欺瞞を暴くために書いたのでは
ありません、だからアメリカは悪いというつもりも毛頭ありません。
このようなプロパガンダは世界の常識だということが分かって欲しい
から書いたのです。
では何故アメリカは簡単に戦争を仕掛けるのかを 分析してみます。
第二次世界大戦後、ソ連の台頭により近代兵器の開発製造を止める
訳には行かなくなった。そして陸軍、海軍、空軍がひとつの省の
下にまとめられました。これがペンタンゴン(国防総省)です。
ペンタゴンの誕生によって軍、大学、企業の関係が緊密になり、
軍産複合体というモンスターの組織が出来上がりました。
この企業群がますますふくれあがり、ボーイング、ロッキードなどの
戦争を支える企業が2万社以上、それらの下請け,孫請けが15万社
研究室、シンクタンク、多国籍銀行団、その他これら軍団のアメリカ
におけるGDPは20%にもなり、従業員数は17%にも及びます。
武器は戦争が起こらないかぎり消化されません、平和だと在庫の山に
なり、企業はつぶれ、従業員は失業してしまいます。
時々戦争をして在庫をさばかないと経済が持たないからです。
すなわち「戦争経済」を永久に維持していく必要があるからです。
最近ではカーライル・グループというバケモノ企業がブッシュを
操って戦争を仕掛けています。イギリスを筆頭に各国の政治家が
この企業の顧問に就任しています、我々の隣の中国や韓国の政治家も
現役、引退を問わず顧問に就任しています。中近東の有力者も敵味方
関係なく関係を結んでいます。
日本の政治家との関係は良くわかりませんが、引退した元首相だと
いわれています。
このように世界の図式が見えてきますと悪と正義で分けて論じることが
いかに空しいことか分かってもらえたと思います。
アメリカはこれからも「戦争経済」を維持していくために、戦争を
製造していきます。アメリカが超大国でいるかぎり決してアメリカに
背を向けてはいけません。
クリントン政権の時期「米中が同盟」して日本を見捨てるのではないか
という記事が盛んに出されましたがアメリカが戦争相手をひとつ減らす
ようなことはありえないと思っていました。
アメリカは台中戦争を想定していましたが、台湾国民は馬英九を選んで
しまいました。最近 台湾国民は「台湾を中国に売り渡すな」と60万人
の反政権デモが起こっていますが当分台中戦争は起こりません。
そこでアメリカは中国に戦争を仕掛ける大儀名分を作るために、まず
中国に日本を攻撃さす必要があります。その誘いの為に米軍の中枢を
沖縄からガム島に移転する計画をしています、引越し費用は日本の
税金でまかないます。
昨日も書いたようにアメリカは「日米安保条約ではアメリカ軍基地が
攻撃されたときは反撃できるが、日本の防衛まで行う規定はない」と
言い始めているのも 人民解放軍を誘い出すためのプロパガンダです。
しかし実際中国が日本を攻撃すれば「待ってました」とばかり同盟国の
当然の行為として中国に攻撃をかけます。アメリカ得意の
正義の戦いです。
アメリカが中国に戦争を仕掛けるのは、戦争経済を維持するだけでは
なしに中国が持っている膨大な米国債を紙切れにする必要があるから
です。
アメリカが中国と戦争する口実を日中戦争に持ってこさせずに,他の
戦略に転換させるためには、中国がうかつに日本を攻撃できないと
思わす必要があります。
そのために憲法を早く改正して、核は持っていないがいつでも直ぐに
つくる能力もあり準備もしている。それとハイテクは中国軍を瞬時に
壊滅さす力があるとプロパガンダする必要があります。
半分以上は本当の日本の実力です。
この私の今日の分析をお読みの方は、「貴方は考えすぎ」と言われ
一笑されそうですが、ビジネスマンで身についた悲しいまでの
深読みです。
