この中国独禁法を安易に考えていると とんでもない目にあいます。
中国の独禁法は、どのような行為が違反となるかを具体的に
示されていない。
ある日突然、独禁法に抵触したとして巨額な制裁金を課せられる
恐れがあります。
普通の国の法律なら裁判で どうどうと戦うことが出来るが、中国の
法律は正悪を決めるために存在していない。自国の利益のみだけで
存在している。
中国にとって法律とは外国を攻撃する武器としてしか考えていない。
もちろん独禁法は公平な競争を保護するという市場経済体制にとって
不可欠な法律だが、共産国家 特に中国では国有企業が長年、
市場独占を許されてきており、自国の国営企業には目をつぶり、
主に外国企業の攻撃に使われる可能性が高い。
ここで中国のホンネを分析して見ます。
中国はこの20年間 「経済開放政策」でまんまと資本主義国家の資本と
技術を無料で取り込むことに成功した。
しかし外国も技術のコアの部分は警戒して中国に教えることはなかった。
中国から見れば各国は中国の安価な労働力を利用するだけ利用して、
各企業は太った。その代わり中国経済も大きくなったが中国は
ここに至って悔しくて仕方がない。何故なら
当初は各国の大企業やハイテク企業を優遇して投資を
引き出してきたが、中国企業がそれらの多国籍企業のように最先端の
企業になりえなかった。
例えば中国最大の家電メーカー・ハイアールは2004年以降、
大幅な赤字に転落した、そのほかの家電メーカーも相次いで
経営危機が伝えられています。
その原因を中国は、各企業が 技術のコアの部分を教えなかったと
身勝手な解釈をした。どこの企業だって自社で開発した技術をただで
教えるような企業はどこにも存在しない。
そこで中国は独禁法を施行させて、提訴するぞと脅しをかけること
よって、技術のコアの部分を手に入れる戦略をとろうとしています。
欧米の企業はいわれなき提訴については それぞれの政府が
バックアップしてくれるが、日本の場合は政府が中国に圧力をかける
ような、力をかしてくれない、土下座外交が得意な日本政府ではあてに
出来ない。
と なれば日本の企業中心に独禁法に抵触したとして巨額な制裁金を
科せられる可能性があります。
いいがかりと脅しが得意な中国政府にとって日本企業は格好の
餌食にされてしまいます。
中国企業の国内の実力はまだ弱く、いまだ外国の企業と太刀打ちできる
段階にはない、その結果、短期間で外国企業が中国国内でシェアを
握るケースが増えている。
品性劣悪な中国は努力して外国企業に追いつくのではなく、法律を
武器にして、外国企業の技術をただで取り込み、言うことの聞かない
企業に対しては巨額の制裁金を科するつもりです。
世界経済のメーンプレイヤーであるトップ500社のうち、300社
余りがすでに中国に投資している。
法律を自由に解釈するのが得意な中国政府は今後これらの企業に
いいがかりをつけて、自由にコントロールするつもりである。
日本の大手企業のなかには、再販価格の維持を指示しているところが
あり、真っ先に摘発される可能性があります。
明らかな独占行為として、コンピューターのOS、感光材料、タイヤ、
ネットワーク設備、カメラ、ソフトウエアパッケージなどは、
直ぐにでも提訴されます。
中国で多くの業界関係者から米マイクロソフトを『適用第一号』に
との声があがっています。
中国の国産「EIOficce」を開発した曹総裁はライバルのマイクロ
ソフトを提訴すると息巻いています。
技術的に勝てないと見ると法律を武器にして攻撃してきます。
中国政府は多くの投資をしてしまった大企業はいまさら逃げ出さないと
高をくくっていますが、大手企業の一件でも独禁法で摘発されて巨額な
制裁金を科せられたら、一目散に逃げ出すことは必定です。
今後大手企業は、留まるリスクと逃げ出す経費と中国市場を天秤に
かけて判断を迫られることになります。
情報の遅い日本企業は痛い目に遭わないと、気がつきませんが、
早く逃げたほうが勝ちです。
法律があってないような国でのビジネスはリスクが余りにも大きすぎます。
チャイナリスクは怪しげな法律だけでなく、本当のリスクは、食料不足、
水不足、環境破壊、資源、エネルギー、政治的腐敗、少数民族の離反、
貧富格差の拡大、農村の衰退、年間約8万件に及ぶ住民の暴動、
社会的治安の悪化です。
中国はこれらの基本的な問題をほとんど無視しています。
日本の大手企業は、中国の恐ろしさをすっかり忘れて、ビジネスに
集中するあまり、中国の政治の実態と中国人の品性を甘く考えて、
います。
北京五輪以降、中国は深刻きわまる経済危機に直面し、それが全国的な
暴動を誘発して、中国全体の社会秩序を破壊させていきます。
後10日に迫った北京五輪が何事もなくできるかどうか、日本選手の
無事を祈らずにはおれません。
