ビジネスで中国人と長年接してきて、中国人を理解できたか といえば
明らかにNOです。
最大の原因は中国語を知らないからです。ビジネスではいつも中国人の
通訳を通じて仕事をしてきました。彼らの通訳がいつも正しく 私に
伝えているかと言えば、かなり疑問でした。
中国通訳人は心情的に 中国側にたって通訳します、その危険性に気が
ついて、台湾人を通訳に採用しました。
この台湾人のお陰で中国人を少し理解できるようになりました。
台湾人が言うには日本人と中国人の価値判断がまったくちがいます。
価値観が違うために当然 お互いの思考回路も変わってきます。
私は中国人を分析するとき どうしても過去の歴史や政治体制、
民族の悲惨な社会をタテ軸にして分析してしまいます。
それはそれで間違ってはいませんが、今日はもっと単純に日常の生活の
中で中国人を見てみたいと思います。
分析する場合、どうしても日本人と比べてしまいがちです。
我々は「日本こそが普通なのだ」という価値観で中国を見ますが、
アジア諸国から見れば日本はいい意味で特殊な国なのです。
特殊と言う言葉に多少の語弊がありますが、日本人は常に謙虚な
姿勢で、外国から学んできました、日本人から見ればこの当たり前の
学習能力や反省力は中国に一番欠けています。
中国人に失敗という意識はまるでありません、失敗を指摘されると
常に他人のせいにして、「運が悪かった」で済ましてしまいます。
ということは、反省しない、学習しないことに つながってきます。
彼らは何千年間、精神的に進歩しないまま自分達の価値観で生きて
きました。
経済が膨れ、軍事力が他国を圧倒すれば、世界は屈してくれる、と
信じています.秦の始皇帝時代から彼らの思考回路は変わっていません。
その国の人間の成熟度を見るときの尺度は、秩序であり、規則の遵守度
です。中国での日常生活をながめたとき、彼らはすでに存在している
秩序をまったく無視しています。
昔 広州交易会(貿易展示会)に行ったとき、昼食時に会場の近くにある
マクドナルドハンバーガー店に入りました、大混雑で並んで順番を
待っていましたが一向にカウンターに近づきません、
なぜなら知人を見つけて割り込む人が多すぎて、前に進みません。
私は諦めてホテルに帰ってしまいました。
後日 中国人の工場長に「中国人はもっとモラルを向上させなければ、
国際的に通用しない」といいましたら、彼は「知人、友人に譲り合う
のは、当たり前の事です」と不思議そうに私を見たのです。
工場の近くのレストランに皆で入りますと大皿に入った料理が
出てきます。次から次へと出てきますが それぞれの料理は半分も
消化できません。
もったいなくて、「どうして適当な量にしないのか」と言いますと、
「中国では残すのがマナーです、全部食べるのは下品です」と
言われました。
何千年と飢餓の世界で生きてきた中国人が「残すのがマナー」とは!
もちろん日本人も貧しい時代がありました、そのときの反省で、今日
豊かになっても、「もったいない」の精神が根付いるのです。
レストランで取り皿が一枚しか出てきません、前の料理の汚れた皿に
新しく出てきた料理を乗せるのは抵抗があります。
「どうして取り皿をもっと出さないのか」と言いますと、
「日本人は贅沢だ、中国人は一枚あれば充分です」
何が贅沢かの 価値観がまるでちがいます。
レストランで一番気になるのはコップです。洗い方が不十分で透明度が
悪いうえにコップに指紋の跡が付いています。
目をつぶってビールを注ぎますが美味しさが半減します。
中国の都会のレストランではビールは冷えていますが、工場の近くの
田舎レストランではビールは冷えていません。
文句を言いますと、「中国では冷えた物は体に悪い、ビールも水も
冷やしません」と言われました。
レストランの店内にハエが飛んでいます、そのハエが料理に止まれば
その料理はもう口に入りません。
「店内でハエが飛んでいるなど日本では考えられない」と言いますと
「ハエを食べるわけではない、気にしないでください」
食事中にタバコを吸って、座席の横に平気に捨てます、床が汚くて
いつも湿り気味です、食事前ですが その床に唾を吐いたのを見て
気分が悪くなりました。
彼らは外国はもちろんの事 中国の大都会にも行ったことがありません。
生きていくためにはモラルやマナーなど たいした問題ではありません。
大都会で生活している人たちは、新しいものを見たり学んだりすること
が出来るようになりました。
そして中国と世界の格差も認識しました、中国人の視野も広まって
外国の素晴らしさを知りましたし、外国人の生活が中国よりも豊かで、
優れていて、マナーの違いや秩序やルールの大切さも学びました。
しかし彼らは外国人が自分達より優れていることを認めたくありません。
そこでいつも先祖の栄光を口にします。
製紙技術、火薬、コンパス,の発明や、孔子の教えなどを得意げに
喋ります。
「中国はまだ発展途上国で、国民のゆとりのある暮らしは、未だに
実現していません、自分たちは外国に及ばない面があるのは分かって
いますが、物質面ではかなわなくても、精神面なら負けない」と口を
そろえて言います。
中国人の精神面とはどのような精神を言っているのか分かりませんが、
中国が外国から一番遅れているのは その精神面だとおもいます。
その精神面について次回は考察してみたいと思います。
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