「中国は崩壊する」と思ってからすでに20年が過ぎようとしています。
しかしその後、私の思惑から外れて中国はますます発展してGDPも日本を
追い抜いて世界第二位になってしまいました。インチキ数字だと思いますが、
実体験から感じた中国崩壊の自信が揺らいで来たちょうどその頃、機内で
読んだゴードン・チャンの「やがて中国の崩壊がはじまる」(2001年)を
読んで確信を得ました。
20年にわたって中国企業の法律コンサルタンを努めたゴードン・チャンが
中国の全ての数字は「張り子の虎」に過ぎないと断言したのです。幹部の腐
敗、瀕死の国有企業、法輪功の抵抗、各地で頻発する労働者・農民のデモ、
チベットや、ウイグルの分離運動、台湾の独立問題など豊富な事例をもとに、
体制維持の根幹に関わる中国共産党の究極のジレンマを指摘したのです。
私は弁護士・ジャーナリストであるゴードン・チャンのようにのっぴきなら
ない証拠や中国の上げる数字のインチキ性に気がついたわけではありませ
ん。私の場合中国へ進出することによって直接彼らと接触して感じた単なる
感に過ぎません。
チャイナウォッチャー達が最近頻繁に書いているように「中国の外貨準備高
は底をついている」「中国の国家ファンドが保有しているはずの日本株式は
すでに売り払われている」「中国は猛烈に海外から外貨を借りまくっている」
等の情報は本でしか知らない。
そこで今回はプロたちの視点ではなくなぜ中国は瓦解するのかを、私の実
体験に基づいて、感じたことを書いてみます。
1991年頃の話です。山東省の煙台に当社の製品を作ってくれることになった
国営の工場が見つかり、現地の工場に行って、説明をして綿密な打ち合わ
せをする事になりました。その日は前日泊まったホテルの食事のせいでお腹
の調子が悪くて、工場についた時に真っ先にトイレの場所を聞いて駆け込み
ました。
トイレは天井が無く、個別の仕切りもなく、周囲を囲んでいるだけで、地べ
たに穴を開けそのまま穴をまたいでするようになっています。穴は6つ、ど
の穴もうんちが盛り上がり、またげばお尻に、盛り上がったうんちが着いて
しまいます。どうすればいいか思案にくれていると突然中年のおばさんが入
ってきて、盛り上がったうんちを側にあった棒切れで端に追いやり真ん中を
凹まして、小便を始めた。私は茫然自失、トイレは男女の区別がない、大小
の区別も無い、おばさんは私を無視して終われば平気な顔で出ていきまし
た。トイレの中はハエが飛び回り、生きた心地はしませんでした。
その後大きな丸テーブルでの宴会で、まずビールで乾杯、ビールが注がれ
るコップは濁り、指紋が着いています。各幹部たちは平気で鶏ガラをペッペ
とテーブルの下の床に吐きます。テーブルの上をハエが数匹飛び回ってい
ます。しかも先程のトイレと宴会場の距離は30mほどしか離れていません。
つまり全てが不衛生で日本人の感性では耐えられません。
私は出てくる料理は一切口に入れず、横の総経理が5分おきぐらいに私の
杯にお酒を注いで、まず自分が飲み干して、私に飲む事を強制します。杯は
小さな杯ですが、注がれるお酒は度数の高いお酒です。一口飲めば喉が焼
け付きます。
3~4回目ぐらいの時連れて行った通訳を通じて「もうこれ以上飲めません」
と断ったのですが、総経理は理解したにもかかわらず、飲むことを強制しま
す。見かねた部下が私の代わりに飲んでくれたおかげで倒れずにすみまし
た。つまり中国はお客を接待することの意味がまるでわかっていない。この
工場とのお付き合いは一回だけの発注で縁を切りました。
つまり中国人は地球人としては失格で、この民度では地球人のリーダーに
は絶対になれない、もちろんこの事例だけで判断したのではありません。
だから記憶にある中国人のエピソードを書いていくつもりです。
次回も中国出張のエピソードを書くつもりです。
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