IMF(国際通貨基金)が中国の人民元をドル、ユーロ、ポンド、円、と並ぶ
主要通貨に加える事が、近く開かれる理事会で正式に決定するらしい。
このインチキ国家の通貨である人民元を通貨危機に備えたIMFの準備
資産SDR(特別引き出し権)の構成通貨に採用するとは、IMFは世界を
混乱させるつもりですか!対中経済を強化したいイギリスや欧州各国は
相次ぎ支持を表明しています。
特にイギリスはロンドン金融市場での人民元取引をビジネス・チャンス
として前のめりの姿勢をみせています。フィナンシャル・タイムズは中国
が「人民元建て国債をロンドンで発行する準備を進めている」と報じてい
ます。国債とは聞こえが良いが、いわゆる借用証書の事です。
中国人民元はドルの増量に合わせて元を発行しています。中国人民銀
行は「管理変動相場制」のもと、人為的に固定した相場で流入する外貨の
ほとんどを買い上げ、資金供給しています。
このような元が変動相場制であるユーロ、円やポンドと対等の国際準備・
決済用通貨であるなど、ちゃんちゃらおかしい、その上管理変動相場を
堅持するために、金融市場への外からの資本流入を厳しく規制してい
ます。何故なら巨額な外貨が出入りすると人為的な相場では対応でき
なくなるからです。
このような国際ルールを無視した通貨が「国際利用可能通貨」と定義さ
れるなら、他の国だって通貨の自由変動相場を見直し、金融市場を規制
しても良いことになります。
人民元は共産党が管理している通貨です。いわゆる自由利用可能通貨
ではありません。だからIMFは、5年前人民元をSDRへの組み込みを認め
ませんでした。
ところが今回中国はドル、ユーロ、ポンド、円に続く第5の通貨として人民
元を加えるよう外交圧力を強め、そして「市場実勢を反映させるよう外国
為替制度を改革し金融・資本市場を段階的に自由化していく」 との約束
をIMFは真に受けてしました。
しかし今まで中国が約束を守ったことなど一度たりともありません。2001年
中国は念願の世界貿易機関(WTO)に加盟を認められましたが、ここでも
中国は平然と国際貿易ルールを破り続けています。
WTOの基本原則は物品貿易だけでなく金融、情報通信、知的財産権
など包括的な国際通商ルールです。ところが1党独裁の共産党体制化
では、モノ・サービスの価格や需給は政府が統制し、そのうえ企業の殆ど
は政府の指導下にある国有企業です。つまりWTOの基本である貿易の
自由化など程遠い国です。
4年前多くのマスコミが取り上げたレアメタル事件を思い出してください。
中国はレアメタルやレアアースを外交カードとして利用、日本の足元を
見ながら「姑息」な手を打ってきました。また中国の知的財産権侵害など
日本企業の損害は図りしれません。
このように国際ルールを守らない詐欺的国家の人民元をSDRの構成
通貨に採用するとは呆れてものもいえません。
しかし中国の国際通貨のステータスへの野望とは裏腹に人民元への
信頼は中国経済の減速に伴って落ち込み始めています。今年1~8月の
間に中国から61兆円の資本が流出(米財務省の推測)。このまま資本
流出が加速すれば外貨準備が尽きて中国は破綻します。
中国は危機が訪れる前に急いでSDR通貨に仲間入りをすべく、IMFの理事
たちに必死のロビー活動(賄賂)をしてきました。人民元が国際通貨に化け
ると、ドルなどと自由に交換できます。
元が国際準備通貨に認定されれば、人民銀行が元を印刷してその資金で
石油や空母などの大型兵器を簡単に手に入れることになります。
IMFにおける投票権は1国1票ではありません。基本的には出資割当額
に比例して投票権が割り当てられます。IMF最大の出資国である米国は
中国に「市場原理に基づく改革」を要求して反対していますが、出資国
2位の日本の声があまり聞こえてきません。
日本はIMFの要請により欧州債務危機封じ込めのために600億ドル(約4・
7兆円)のを拠出することに合意しています。またリーマン・ショックの時
は気前よく1千億ドルの外貨をIMFに緊急融資しています。日本はIMF最
大のスポンサーです。その割に日本は中国の野望阻止に立ち上がって
いません。それどころかIMFは日本に対して「消費税15%」を提言しています。
それだけでなくラガルド専務理事は「日本と中国は、領土問題による対立
を解消すべきである。日本と中国の対立を解消するには、双方が自制する
ことが必要である」と偉そうに述べています。
女性であるラガルド専務理事は歴史を知らない、中国人を知らない、日本
の言い分と中国の言い分のどちらが正しいか判断できない。むしろ指導や
提言を与えるのは中国の方です。
IMFは各国の財政政策を指導する権限があるが、それは財政危機に
陥った国などに対して資金支援を行った場合に限ってのことであり、
日本のような最大のスポンサーに対してこんな指導をだすなど日本を
舐めきっています。
一説によればIMFに出向している日本の財務官僚がIMFの口を借りて
自分達の意向を言わしているとのことですが、せっかく安倍首相によって
景気が上向きになりつつある日本経済を壊すつもりですか?
財務省はホームペイジで国の借金が1024兆円になった国民1人あたり
806万円の借金があると宣伝していますが、国の借金は個人や法人の
借金とは根底から違います。むしろ実体は国民が国にお金を貸している
のです。そのうえ国債の現物の90%は日本人が保有しています。
東大出の財務官僚はもっと経済を勉強してください。ロバート・アイスナー
の「経済の誤解を解く」をお勧めします。彼の結論を要約しますと「経済に
ついての多くの一般の理解は、広く共通している物の見方が個人のそれ
であって、経済全体についてのそれではないという点を認識し得ないで
いることからひどく混乱している」と記述しています。
また彼は「経済においては、目に見えるとおりではない、個々人にとって
悪であることが国の場合には美徳でありうる」と書いています。
ジェームズ・トービン教授(1981年ノーベル経済学賞受賞)に師事した
浜田宏一経済学者は「日本円へのソブリンリスクを懸念しているが、日本
は世界最大の債権国であり、円に対する市場の信任は高く、リスクが高い
とは到底言えない、デフレの危険が伴う消費増税を求めるのにも無理が
ある」と指摘しています。
この偉大な二人の経済学者の論に財務省は反論できますか?
話が横道にそれましたが、日本の財務官僚と外務省官僚は国のエリート
たちですが本当に優秀な人達でしょうか、それとも単に無知なのか、彼らは
本当に愛国心を持っているのだろうか、いつも疑問に感じています。
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前回より続き
たとえ金のためとはいえ、中国をパートナーに選んだ英國のリスクの大き
さを、4回にわたって書いてきました。
英國の誤った判断の原因は、中国歴史を知らないために詐欺師中国の
正体が見えなかったことです。見えなくした原因は日本人と中国人を同じ
文化を持った同等の神秘なアジア人であると錯覚したことにあります。
英國は100年間日本人と関わり、その優秀さと礼儀正しい姿が強烈に
英国人の脳裏に焼き付けてしまった。そのトラウマが野蛮人である中国人
を日本人と同じ文化園とみてしまい、結果中国人を甘く見てしまった。
その上、ウソで固め、何も見えなくしたインチキ中国をイギリスは逆に
東洋の神秘とみてしまった。
前回までは、英國が中国人を普通の人格の持ち主であると錯覚した
原因は日本人に対するトラウマがあったからと記述しました。そのトラ
ウマになった明治維新から日露戦争までの日本と英國の関わりにつ
いて前回は記述してきました。
今回は大東亜戦争によって、大英帝国をはじめとする欧米の植民地から
欧米列強の軍隊を一瞬にして駆逐してしまった日本軍の優秀さが、英国
人のトラウマとなって脳裏に染み込んでしまった。
英國は過去ノルマン人の侵略、ナポレオンやヒトラーの侵略を斥け大英帝国
を建設する過程における侵略戦争は、連戦連勝で負けを知らなかった。
ところが戦争には必ず勝つはずだったイギリスが日本軍によって一瞬に
して駆逐された。何年間、何十年間戦って敗れたのでなく一瞬にして
戦闘に敗れてしまった。
戦争に負けたというだけでなく、栄華を極めた大英帝国の広大な植民地
が一瞬にして消えてしまった。その帝国の植民地がなんと有色の日本人
に領土を奪われ、その植民地が次々と独立国を作っていった。
そして大英帝国が誇る2隻の最新型戦艦である「プリンス・オブ・ウエー
ルズ」と「レパレス」が、日本の航空攻撃によって、わずか4時間で撃沈
されてしまった。それまで航空攻撃で戦艦が撃沈された前例がなかった。
陸上戦でも日本軍がマレー半島に上陸し、シンガポールを陥落させた。
英國にとってシンガポールは香港に次ぐ最重要な拠点でした。
シンガポール防衛軍のパーシバル司令官は日本軍の次元の違った戦い
に、為す術をしらず、瞬く間に降伏してしまった。シンガポール陥落は
日本の宣戦布告から2ヶ月余りしか経っていなかった。
日本軍は、瞬時にして大英帝国を崩壊させた。イギリス国民の誰一人と
してそのような事が現実に起ころうなどとは、夢にも思っていなかった。
日本軍によって大英帝国はアジアでの植民地をすべて失ってしまった。
その時の衝撃と屈辱がイギリス人のトラウマとして脳裏に深く焼き付いて
います。
このような日本人のイメージが同じアジア人である野蛮な中国人とダブって
中国を甘く見てしまった原因のように思われます。
4回にわたって、私のブログで、中国の金に目がくらんだ英國論を読んで、
英國を過大評価している人たちは、諜報機関「M16」を持っている英國は
もっとしたたかである、むしろ中国を利用したのは英國であると、反論され
そうですが、最近の英國は昔の面影などさらさらありません。
大英帝国が誇る諜報機関である「MI6」と「MI5」は、以前はロシア、最近
では兄弟国と信じていた米国のCIAによる盗聴や、中国の賄賂工作で
腰抜けになっています。M16に所属している007のジェイムズ・ボンド
海軍中佐は、映画の中だけの活躍です。
世界一の諜報機関であるアメリカのCIAですら40年間中国の正体を
見抜くことが出来なかった。71年キッシンジャーは極秘で中国を訪問、
中国に取り込まれたキッシンジャーは「中国は英國に次いで、世界観が
アメリカに近い国かもしれない」と呆れた感想をニクソンに告げています。
アメリカ国務省も以前は「誠意ある対話を通じて相好理解を深めるべき
だ、米国は中国が強大になり、繁栄し、成功することを歓迎する」と表明
していましたが、最近やっとその甘さに気が付き始めています。
英國が、野蛮人である中国人を日本人と同じ文化園とみてしまい、結果
中国人を甘く見てしまった。その多くの原因は戦前の優秀で真面目な
日本人との関わりであったと記述してきましたが、それだけではありま
せん。戦後の日本企業の各種先端技術の凄さに英国人は劣等感さえ
持ち始めています。
戦後、多くの日本企業が英國に進出したことを、マスコミも評論家もあ
まり知りません。日本の評論家たちは、日本企業の海外での投資や
進出について中国やアジア地域にしか関心がありませんが、ヨーロッパ
の多くの国に日本企業は進出しています。今回は英國についてだけ
列記してみます。
1972年YKKが最初にファスナーの工場を建設、続いてソニー、松下、日立
東芝、NECなど大手の電機メーカーの殆どが英國に進出しました。1980年
になると日産自動車、本田技研、トヨタ、などが乗車とエンジン工場を建設、
1990年代には、富士通、キャノン、セイコーエプソン、川崎重工業、TDK、
ニコン、など進出しています。
その他、ベアリングのミネビア、建設機械のコマツ、サンケイ電気、アルプ
ス電気、京セラ、村田製作所、デンソウー、カルソニック、FCC、オギハラ
武田薬品、押野電気、こう見ますと、全ての大手電機メーカー、OA機器、
3大自動車メーカーが英國に工場進出していることになります。
これだけメーカーが出ますと、支援企業、部品供給会社などの下請け
企業の進出が自動的に活発になっていきます
取り敢えず大企業を中心に列記しましたが、それ以外にも多くの中堅、
中小企業が英國に進出しています。ジェトロが把握出来ない小企業まで
入れると総計約500社近くが英國に進出しています。
英國に進出したこれらの優秀な企業は英國の雇用を増やし、英國の
GDPに大いに貢献しています。
このように英国人は戦前も戦後も日本人の勇気、誠実、正直、相互信頼
など、世界に類を見ないほどの高いモラルが英国人のトラウマになって
しまった。つまり日本人のイメージが、同じアジア人の中国人を、同じ
文化園であると誤解してしまった故に、人格欠如の野蛮な中国人の正体
を見誤ってしまったのです。
もし英国が詐欺師である中国人の歪んだ品性を知っていれば、キャメロン
首相がアメリカの静止も聞かず、真っ先にアジアインフラ投資銀行に参加
したり、今回のように中国製原発や、高速鉄道の参入に合意などしない。
ましてこの野蛮人をバッキンガム宮殿で主催する公式歓迎晩餐会に招待
などしない。しかもマナーの知らないこの野蛮人は、エリザベス女王が
主催する晩餐会で関係のない日本の悪口を堂々とスピーチしたのです。
呆れたことに宮殿の晩餐会をまるで飲み会のテーブルスピーチと勘違い
しています。
天下のファイナンシャル・タイムズともあろうものが社説で「習氏を歓迎す
る英政府の戦略は正しい、善意のギャンブルは正当化される」との愚かな
主張を展開しています。
品性下劣な「落ち目の中国」と「落ち目の大英帝国」が組めば共倒れになる
事は必定です。
かっての偉大な輝ける大英帝国が、遂に黄昏を迎えるのでしょうか?
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前回より続き
1902年の日英同盟は極東での最も良きパートナーとして英國は日本を
選びました。しかし2015年、なぜ英國はならず者国家中国をパートナーに
選んでしまったのか、たとえ金のためとはいえ、あまりにもリスクが大きす
ぎる。
なぜ英國はこのような間違った危険な判断をしてしまったのかを、日本と
の関わりの中で、歴史を追いながら英國のアジア人に対する勘違いに
迫って見たいと思います。
英國の最大の勘違いは、大昔から中国を常に日本より上の文明国と見て
いました。英國だけではなく欧米各国は2千数百年まえに書かれた漢籍を
通じて、中国人は信義に篤く、礼を尊ぶ教養の高い文化人の国であると
信じてしまった。
しかしその教養の高い文化人である漢人というものは、厳密な意味では
存在しない、紀元184年に起こった「黄巾の乱」によって後漢は滅び、三国
時代が始まります。三国時代の混乱は都市文化を抹殺し、漢民族を絶滅
させました。
つまりこの時点で日本や欧米の中国研究者が勉強し、信じた中国の都市
文明は、断絶してしまった。この三国時代の混乱は隋の文帝が中国を
統一するまで、なんと400年も続いたのです。この間に中国住民はそっくり
残虐な騎馬民族に入れ変わってしまいました。結果、欧米各国がイメージ
をしている教養の高い文化人など全ていなくなった。いわゆる異民族の
支配は中国の文化伝統をゼロにしてしまった。
しかし英國はこの中国の歴史を知らずに、中国4千年の歴史に敬意をは
らい、野蛮な中国人を普通の人格の持ち主であると、勘違いしてしまった。
それと英國が中国人を勘違いしてしまった最大の原因は日本人との関わ
りに有ります。つまり英國は中国人を日本人と同じ人種であり、同じ文化圏
とみてしまった。だから中国人が大嘘つきの詐欺師である正体が、日本人
の正直な人格とダブり薄まってしまいました。
日本人のずば抜けた優秀さと礼儀正しい姿がなぜ英國のトラウマになって
しまったかを、前回まで、過去の歴史を振り返って検証してきました。
前回は日英同盟までの歴史を検証しました。今回はそれ以降の日本と
英國の関わった歴史を検証してみます。英國を驚かせた最大の事件は
日露戦争です。日本はイギリスの後ろ盾によって、1904年世界最強の
ロシアに立ち向かう事になります。
イギリスは薩英・下関戦争や義和団事件で日本人の勇気と叡智と礼儀
正しく信用がおける民族であることをよく知っていました。しかしロシアは
日本人を生意気で野蛮な黄色人種として舐めきっていました。有色人種
など、豚や馬と同じなのだから、我々に飼育されるのが当然だなどと
公言していました。
しかしまさか、その日本が一国で我が大国ロシアに戦いを挑むなど完全
に馬鹿にしていました。
日本は一国で戦うとイギリスに通達した。イギリスはそれを見て日本人の
勇気と誇り高い民族にあらためて感動し全面的に支援を約束しましたが、
100%勝ち目はないと思っていました。イギリスだけでなく世界中の人達は、
勝ち目のない戦いに挑む日本人は狂ったとしか思っていませんでした。
この当時の世界は地球の面積のほとんどを白人が支配しており、大多数
の有色人種は奴隷のような境遇に甘んじていたのです。有色人種の主権
国家は全世界で、日本、トルコ、タイ、エチオピアのたった4国しかなかった
のです。当時の世界情勢の過酷さがよくわかっていただけたとおもいます。
日本はヨーロッパからあまりにも遠すぎた、そのために誰も日本国の事
を知らなさすぎた。日本と戦って負けたロシアも日本を野蛮国として舐め
きっていました。
明治38年5月28日、日本海海戦で日本は大勝利しました。野球で言うな
らまさにパーフェクトゲームです。艦隊と艦隊の海戦での完全試合は
後にも先にも日本海海戦だけです。
当時のロンドン・タイムズという世界的な大新聞に次のような社説が載り
ました。「日本海において日本の海軍とロシアのバルチック艦隊とが
戦った。一方のロシアのバルチック艦隊は全滅である。これに対して
日本はほとんど無傷である」
さらにタイムズは「この日本の大勝利はどこに原因があるかというと、日本
の海軍の軍艦が優秀でも、大砲が優秀でも、戦術が実に巧みであったの
でもない。実にかかってそれは人間力の差であった」と書いています。
人間力の差とはいわゆる人格の差でもあります。同じアジア人でも日本
人と中国人とは人格において雲泥の差であることを知ってもらいたくて
長々と日本と英國の関わった歴史を辿ってみたのです。
欧米列強の中で初めて有色人種も白人も差異が無いことを知ったのは
英國が初めてです。しかし白人とアジア人との優劣が無いのは日本人で
あって中国人ではありません。つまりイギリスには騎士道精神があり日本
人には武士道がありますが、中国人には武士道精神など存在しない。
武士道の核とは「誠」「真」「美」ですが、中国の「五倫五常」には含まれて
いません。また日本を含めた多くの国で二千数百年前の漢人の象徴で
ある「仁義礼智信」を中国人の人格の根本と誤解してしまった。
私が過去ブログで何回も解説しているように、日本人が尊敬した孔子、
荀子、孟子、老子などの漢民族は後漢末期の戦乱にほぼ絶滅し北方から
侵入してきた遊牧民に取って代わられています。それ故中国の春秋時代
末期から戦国時代にかけての,ほぼ300年間に活躍した思想家群である
諸子百家が唱えた「仁義礼智信」といった思想も消えていってしまった。
つまり三国時代の混乱は漢民族を絶滅させ文化まで抹殺してしまった。
日本のように同じ言語、同じ文化をもった民族の争いなら誰が天下を取っ
ても文化伝統の断絶はない、しかし中国の場合、言葉も文化も違う異民
族に征服されれば過去の文化、思想は消えてなくなります。
イギリスの新聞は今回の中国との戦略パートナーシップについて「大きな
ギャンブル」と題する社説を掲載しています。また中国の人権問題や覇権
主義などの批判記事を載せていますが、中国の歴史を知らないために、
肝心な中国人の正体を見誤ってしまった。
つまり、経済的な危険ではなく、むしろ中国人の人間性の危険を承知して
いれば決して赤い船に乗ったりはしなかった。英國の日本人に対する
トラウマが、結局中国人を日本人と同じ文化を持った同じ人種のアジア人
であると混同してしまった。
その結果、英國は原子力発電事業、その他への中国投資総額7兆4千億
の契約を締結しましたが、中国人が契約を正直に履行すると思っている
なら大甘です。日本人や欧米人は、契約は絶対ですが中国人にとって
契約など相手を騙す手段にしかすぎません。
次回に続く
(次回は英國のトラウマになってしまった日本国との関わりについて第二次
大戦における英國の衝撃の深さを探ってみます)
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前回は、赤い金に目がくらんだ大英帝国の巨大リスクについて書いて
みました。
今回は大英帝国ともあろう国が、何故米国を振り切って赤いインチキ国家
に擦り寄ったのかを、英國と日本の関わりを中心にした過去を振り返って
考えてみます。
イギリスは数百年間にわたって、負けを知らなかった。大英帝国を建設
する過程における侵略戦争は、連戦連勝でした。英國は植民地を徹底
的に搾取することで、国の繁栄を維持してきたのです。
ところが第二次大戦によって英國は日本によってアジアでの植民地を
失い、世界の覇権を米国に奪われてしまった。ここから英國の没落が
始まっていきます。
当時、英國を含む欧米各国は有色人種を人間扱いしていません。
列強国のアジアでの植民地政策は黄色人種を人間として認めず、奴隷
のように強制労働をさせる過酷な制度でした。アジアの国際状況は
欧米列強の草刈場と化していました。
英國は日本を中国と同じく「儒教文化圏」の一員と見ていました。しかし
実際は日本は遣隋使の時代から中華文明をずっと拒否し続けて、実質
的には、唐以後の日本文明はすでに大陸歴代王朝よりも遥かに進んで
いました。
ハンチントンが「文明の衝突」の中で日本だけで一つの文明と定義されて
います。つまり日本は大陸とは別系統の文明なのです。日清戦争の
勝利により、欧米列強は、日本に対する彼らの特権を放棄しました。
イギリスが日本と最初に関わった事件は、それは薩摩藩の行列を横切ろ
うとしたイギリス人を殺傷した生麦事件です。脅迫に怯えた幕府が破格の
10万ポンドをイギリスに賠償金として支払います。しかしイギリスは幕府
から賠償金の支払いを受けていながら今度は薩摩藩に賠償金2万5000
ポンドと下手人の処刑を要求しました。
ところが薩摩藩は果敢にもイギリスに戦いを挑みました。1863年鹿児島
湾にイギリス艦隊7隻が脅しの為に入ってきました。戦いを覚悟していた
薩摩藩はイギリスの要求を拒否しました。
ついに薩摩藩の全砲台が一斉に火を吹きました。薩摩藩の砲台は83門
を備え、射程距離は約1Kmであったが、それに引き換え、イギリス艦隊
の艦砲は101門でその中には世界最強の大砲・アームストロング砲が
あり、射程距離は4Kmもあります。
しかしイギリス艦隊は知らず知らずのうちに薩摩藩の砲台に近づきすぎ
て全艦ともに薩摩藩の砲撃を浴びた。イギリス艦隊は大きな被害を受け
たが、それ以上に薩摩藩は大きな被害を受けました。
イギリス側も旗艦・ユーリアラス号は艦長と士官が戦死し主甲板には
破裂弾を受け多数の死傷者を出し戦線離脱、パール号も砲撃を浴び、
戦線離脱をするなどイギリス艦隊も大きな被害を受けました。イギリス
艦隊はこれ以上の被害を避けるために湾口に引き上げた。
イギリスはこの薩摩藩の反撃に驚愕した。アジア人がイギリス艦隊に
戦いを挑むなどこれまでの経験上考えられませんでした。アジアに多く
の植民地を作ってきた最強のイギリス軍に立ち向かい、一戦交えた後に
さらりと講和のテーブルに着いた薩摩の力と理性にそれまで見てきた
アジア人にはない知性と教養をイギリス人は感じました。この思いが
1902年の日英同盟へと繋がっていきました。
そしてイギリスは薩英戦争・下関戦争をへて日本人の勇気と叡智と知り、
また義和団事件で日本兵の優秀さを知りました。
義和団事件で英国公司マクドナルドは「北京篭城の功績の半ばは、特に
勇敢な日本兵に帰すべきものである」と言い、また柴中佐は絶え間ない
激戦でつねに怪腕をふるい、全ての国の指揮官が柴中佐の見解と支援
を求めるようになった」と55日間籠城したアメリカ人ポリー・スミス婦人が
言っています。
この後北京で一緒に戦った英国のマクドナルドは駐日大使になり、日本人
のずば抜けた優秀さと、礼儀正しい姿を知って日英同盟の締結を推し
進めました。もちろんイギリスの思惑は、義和団の乱以来満洲から撤兵し
ないロシアを牽制する目的が主であることは当然の事です。
1902年イギリスは大英国のプライドを捨て、極東での最も良きパートナー
として日本を選びました。日英同盟は英國がアジア人を認めた最初の
出来事でした。それから113年後、落ち目になった英國は、地球人最低の
人格を持った中国人と友達になりました。
1902年の日英同盟は、日本人の人格を認めて友達になった。しかし
2015年、金に目がくらんだ英國は、ならず者国家中国人をパートナーに
選んでしまった。
英国人は漢籍を通じて身につけた中国イメージに毒されて判断を誤って
しまった。現代の日本の歴史学者や欧米の中国歴史学者たちのほとん
どは、2千数百年前の孔子、荀子、孟子、老子などの思想が記述された
漢文をしっかり勉強します。しかし漢文を通じて中国人を理解すること
ぐらい不毛な行為はありません。
何故なら漢文は中国の古語ではありません。少なくてもこの二千年間と
いうもの、漢文は中国語とは全く関係がありません。中国人にとって漢文
は外国語同然なのです。
何故なら漢民族は後漢末期の戦乱に、ほぼ絶滅し北方から侵入してきた
遊牧民に取って代わられています。それ故中国の春秋時代末期から戦国
時代にかけての,ほぼ300年間に活躍した思想家群である諸子百家が
唱えた「仁義礼智信」といった思想も消えていってしまった。
つまり中国の漢民族は言葉も文化も違う騎馬民族の子孫にそっくり
入れ替わってしまいました。言葉や文化が多少でも似ていれば騎馬民
族が中国に同化したといえますが、全く人種の違う騎馬民族が中国人
になったのです。
いわゆる漢民族は紀元二世紀で地球上から姿をけした。ただし漢時代
の皇帝システムだけは生き残り、異民族である隋、唐、宋といった王朝に
受け継がれていきました。そして遂に1271年中国を統一した元王朝(モン
ゴル人)によって漢民族を絶滅させます。
ところが日本を含めた欧米各国は2千数百年前に書かれた漢籍を通じて
中国人のイメージを固定化させてしまった。つまり中国人を古来から変わ
らず、信義に篤く、礼を尊ぶ教養の高い文化人の国であると信じて
しまった。
なぜ日本人や欧米各国の人が漢文に書かれていることが真実であると
無邪気に信じてしまったのか?それは日本や欧米各国には昔から現在
まで人々の書き残した日記や文学、歴史書などが無数に残されているが、
そのようなものは中国には皆無に近いからです。
中国には古代から共通中国語というのは、一度も存在しなかった。中国
人達は近代になるまで、自分たちが話している言葉を書き表す手段が
なかった。つまり中国人は二十世紀になるまで、自前の「文字」なかった
のです。当然、文化伝統の継続など起こりえるはずもありません。
だから欧米各国の中国研究の学者達は2千数百年前に書かれた膨大な
漢籍を研究することによって、中国に対する抜きがたい幻想が居座って
しまった。
それ故、今回のイギリス人たちもまさか中国人が大嘘つきの詐欺師で
あり、残酷な野蛮人であるなど夢にも思っていないと思います。だから
いくら金に目がくらんだとは言え、7つの海を支配した大英帝国が、習近平
の言葉である両国は「グローバルな包括的戦略パートナーシップを構築し、
黄金時代を開く」とのインチキセリフに合意してしまった。
早い話が中国人の正体を知らない英國が、世界一の凶悪な殺人者と
手を結んでしまったのです。
100年前、英國は黄色人種を人間として認めず、奴隷のように扱ってきた
が、日本と関わることによってそのずば抜けた優秀さと礼儀正しい姿を
知って、日英同盟を結びましたが、その日本人と同じ文化圏と見てしまった
巨悪な野蛮人である中国人を、同列に見てしまった。この勘違いが今後、
英國の命取りになっていきます。
もし英國が中国2千年の歴史をもっと研究していれば、この野蛮な中国人
にいくら金を積まれても、決してバッキンガム宮殿の晩餐会に招待など
しない。
中国人は2千年の過酷な自然環境と社会環境によって、「詐欺師」の民
族性が形作られてきました。つまりウソつきでなければ生き残れない人種
になったのです。
中国に蔓延する偽物商品、書類偽造、事実捏造、環境汚染、中国が
発生源とみなされている多くの病原菌、海外に流出する中国人による
凶悪犯罪、国際社会のルール無視、このように中国人がますます
「野蛮」になっていきます。
それは共産党1党独裁による情報鎖国による知識と知性の欠落、そして
2千年間食うや食わずの飢餓の線上で生きてきたからです。結果、
中国人は法の観念を知らない、役所は賄賂とコネでしか動かず、
近代社会は機能停止状態です。
これがイギリス人が知らない中国人の正体です。
(今回、長文になってしまいました。この続きは、次回にさせていただきます)
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