なぜ今インドなのか?(中印比較論)

昨日のブログで21世紀はインドの世紀と書きました。
なぜ中国ではなしにインドなのかを詳しく書いて見ます。

インドは1947年、イギリス領から独立した。自国産業を守るために
輸入を制限して40数年間も鎖国状態を続け自給自足で国を
維持してきました。

この40数年間の鎖国とイギリス時代の蓄積が一気に花開き始めたのです。

このインドの長年の安定した蓄積が発展以前の中国には全くありません。

ここで日本の明治維新を思い出してください。
日本は短期間になぜ近代化革命に成功したか、世界の僻地の小国日本が
なぜ日清戦争、日露戦争に勝利したか、そして
諸外国から感嘆、驚異で見られるようになったか?

それは江戸時代300年の間に近代的科学精神を受け入れる素地・教養が
準備されていたからです。
江戸時代に経済が成長し貨幣経済が農村まで浸透した、18世紀には
家内工業が各地に勃興して今と変わらない消費経済が発達していた。

当時の江戸は人口100万人前後に達しており日本最大の消費都市で
あるばかりでなく、世界最大の都市でもありました。

この自給自足の鎖国状態で力を貯えてきた日本と50年近く鎖国を続けて
きたインドと全く同じなのです。

日本は封建制度の中で教育水準と法の遵守を高めてきました、インドも
長年の民主的な政治体制の下、完全な法治国家として緩やかな成長を
とげてきました。

ここが全く中国と違うところです、法の不整備なまま人治国家として急発展
した中国は未だに混乱が続いています。国民も法を無視しています。

それと最も違うところは、中国人の宗教心の薄さです。
日本人とインド人は宗教観とか倫理観・道徳観というものが大きな
ウエイトを占めています。

このことが結局、経済発展における最重要な信用につながってきます。

結果、中国ではいつまでも汚職、不正が横行して各国の信用をなくし
続けています。

インドでは日本のようなはっきりした明治維新はありませんが、あえて
いうなら、1991年の経済危機です。このときより古い型を打破し、
経済を開放してからです。

この経済危機に日本は支援しました、このときの財務相が現在の
シン首相です。2006年の12月に来日、国会で演説したシン首相の
記録を読み感動しました。

シン首相の来訪をマスコミがあまり報道しなかったために記録を読むまで
知りませんでした。
(もし興味があればインド大使館にTELすれば手に入ります)

その中の一部より抜粋します
『インドが日本からのODAの最初の受益国になるように尽力されたのは、
当時の岸総理大臣でした。今日日本のODAの最大の受益国であり、こうした
援助に我々は深く感謝しております』

ODAで6兆円も援助しても感謝するどころか反日だけあおって、捏造による
対日批判を繰り返し、恫喝する傲慢な中国とは大違いです。

中国と比べるためにつまらないところを抜粋しましたが、演説を読めば
読むほど日本と協力関係を強化するのはインドだということがはっきり
します。

中国の小平は「社会主義市場経済」という矛盾した政策で先進国の
資本と技術をタダで瞬時に手に入れました。先進国も中国の安価な労動力
を自社のコスト構造に利用しました。

しかしインドは鎖国経済の中で実力を貯え、1991年の経済開放により
まずIT業界がインド経済をリードしました。
自然資源と単純労働力だはなく、ハイテクで経済成長を実現した最初の
途上国です。

そして重要なことはインドの金融システムです、長い歴史を持ち、銀行の
多くは民営で、経営状態も良い、銀行システムは中国と違い欧米と全く
遜色がない、まともな資本市場を有している。
間接金融も直接金融も利便性が高いです。

国内には23の証券取引場があり、最近では取引の全てがネットで
つながれています。監視・管理体制も厳格です。

中国ではこのような金融システムが国家権力に支配され灰色です。
将来の経済発展の足かせになります。

インドと日本は自由、民主主義、法の支配という普遍的に擁護された
価値を共有する国です。

日本にとってどちらがパートナーに相応しいか判りきったことです。
こんな事もわからない親中派の政治家を早く排除して
希望に満ちた明るい日本にしていきましょう。

著書

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